右岸50kmキロポスト(距離標)を後ろに見ながら、 五日市線多摩川橋梁 の下をくぐり、今度は平井川の右岸に沿って進みます。やがて都道7号に出会い、平井川にかかる多西橋を渡ると、ようやく多摩川の右岸に戻ります。目の前には 多摩橋 が見え、その後ろには多摩川が広がります。
多摩川の右岸に関し、河口(00km)基準点からほぼ川筋を外れずに、上流に向かって歩ける道が続いています。川沿いの道路や堤防の上に、歩道やサイクリングロードが整備されています。
しかし途中には、崖等が川に向かって張り出し、道路や堤防が途切れて、歩くのが困難な箇所も出てきます。例えば、 南武線多摩川橋 、 武蔵野線多摩川橋 そばの右岸32kmキロポスト(距離標)の少し先から、右岸34kmキロポストあたりまでは、崖が張り出し、さらに崖崩れが頻発しているため、歩くには非常に危険な地帯となっています。現在、自然保護区域(生態系保持空間)として通行禁止となっています。
この 多摩橋 からその一つ上流の橋梁である 永田橋 の間も、歩くのに適した道が途中で切れています。そこでこの間を歩くには、「右岸高巻きルート」、「左岸迂回ルート」、「川原強行ルート」の3つの選択があります。以下それぞれ紹介します。
「右岸高巻きルート」は、多摩橋の手前から一旦多摩川を離れるように広い舗装道を登ります。なるべく川に近い公道に沿うコースをとりますが、実際かなり歩き、多摩川が見える機会もなく、いきなり 永田橋 の手前の切通しの上に出てしまいます。あまり面白味も感動もないルートです。
「左岸迂回ルート」は、まず一旦 多摩橋 で左岸に渡り、左岸沿いにそのまま多摩川福生柳山公園を通って 永田橋 までたどり着き、そこで 永田橋 を渡り返して右岸に戻るルートです。道は平坦で歩きやすく、また周囲の景色も良く、3つのルートの中では、右岸を外れるということに拘らなければ、時間的、体力的にみてベストのルートです。
「川原強行ルート」は、文字通り川原を、腕力ならぬ脚力で強行するルートです。 多摩橋 から 永田橋 までの間の川原は、比較的大きな石がゴロゴロと転がっており、非常に歩きにくく、さらには不注意に歩くと足首を捻ったり、捻挫する恐れもあります。また一度雨が降れば足元には水が付き、靴の中まで濡れてしまうこともあります。川原からの風景は最高ですが、よほどこのような所での歩き方に慣れていなければ、このルートは避けた方が良いでしょう。
永田橋 にたどり着いても、まだまだ難所が続きます。とりあえず右岸沿いに進みましょう。 羽村大橋 までの道はいろいろな顔を持っています。春であれば思わず唸りたくなる桜並木が続きます。やがて一度河原まで下りて、 羽村大橋 を真下から見上げることもできます。